私たちが生きるということは、1+1=2といった数式のようにこうなれば必ずこうなるという具合のものではないようです。こうしていたのになぜ、どうしてこんなことに、こんなこともあるんだ、まさか…
 昨今、「想定内」「想定外」という言葉がもてはやされました。この言葉の裏側には、すべて自分の力で掌握できるといった考え方があるように感じます。私たち自身の老い≠ノ関しては、その考え方は通用しません。自分の力では、どうしようもないこともあると決着し、静かにお念仏の日暮らしを送りたく思う晩秋です。
(2012年11月)
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